ナカノシマ大学2024年11月講座(15周年記念講座)
祝・懐徳堂300年(ナカノシマ大学15年)
図書館をつくり、育てる愉しさ

形式や規模の大小は違っても、
地元に図書館があるとそれだけで愉しくなる
講 師:釈徹宗(如来寺住職・相愛大学学長)
河瀬裕子(泉大津市立図書館シープラ館長)
築80年、2階建て古民家の味わいと、読書欲をかき立てる静けさが魅力の「ふるえる書庫」
曲線を多用し、リラックスして読書と学習ができる空間として人気の「泉大津市立図書館シープラ」
身分や家柄を超えて町人が街場で学べる私塾「懐徳堂」が船場に生まれたのは、今から300年前の享保9年(1724)でした。懐徳堂で学んだ緒方洪庵のような塾生たちは自らも「適塾」などの私塾を開き、それが大阪大学という太い幹に育っています。
ナカノシマ大学も懐徳堂の精神を継承した「街場の学びの場」として2009年に誕生、15年が経過し、約200回の講座を開催してきました。
今回は、2009年の第1回講座に登壇した宗教学者の釈徹宗先生が池田市古江町に開いた私設図書館「ふるえる書庫」と、熊本県出身の河瀬裕子さんが全体設計やコンセプトにも積極的にかかわって2021年に誕生し、全国の関係者から注目されている「泉大津市立図書館シープラ」をそれぞれご紹介しながら、「図書館で利用者が自由に学んで育つ」面白さについて、会場とのキャッチボールを交えて語り合います。
双方がそれぞれの図書館を訪問したうえで開催する中身の濃ゆいトーク、どうぞお楽しみに!
〈講師・釈徹宗さんからのメッセージ〉
泉大津市立図書館は、「一緒に快適な空間をつくりましょう」をテーマにしていると聞きました。人間は不機嫌や不快なとき、ポテンシャルが落ちてしまいますよね。逆にご機嫌で快適であれば、思ってもみなかったクリエイティブな経験をしたりします。そんな面白い化学反応が起こるような図書館じゃないかと想像します。河瀬館長とお話しするのが楽しみです。
〈講師・河瀬裕子さんからのメッセージ〉
当館は「○○してはいけないをなるべく言わない図書館」です。張り紙や注意書き、「こう使ってください」もなく、お願いしているのは「一緒に快適な空間を」それだけ。本を読まなくてもいい、それぞれが認められる場にしたい、そして自己決定の力をつけてほしいという思いは「ふるえる書庫」につながるものがあると思います。釈先生とのお話が楽しみです。
「ふるえる書庫」には座ってゆっくりマンガを読める部屋や、落語の名作CDを集めた棚もある
「泉大津市立図書館シープラ」には広場のようなゆったりした一角があって、イベントにも使われる
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しゃく・てっしゅう 相愛大学学長。宗教学者。浄土真宗本願寺派如来寺住職。NPO法人リライフ代表。宗教思想や宗教文化の領域において、比較研究や学際研究を行う。論文「不干斎ハビアン論」で第5回涙骨賞。著書『落語に花咲く仏教 宗教と芸能は共振する』(朝日選書)で第5回河合隼雄学芸賞。また第51回仏教伝道文化・沼田奨励賞を受賞している。ナカノシマ大学での講座を書籍化した著書に『おせっかい教育論』『大阪の神さん仏さん』(いずれも共著・140B)がある。2022年秋に誕生した、古民家の私設図書館「ふるえる書庫」(池田市古江町)に蔵書の大半を寄贈。 |
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かわせ・ゆうこ 2021年から泉大津市立図書館長兼生涯学習課参事。学校図書館、民間企業での勤務を経て、複数の公共図書館開館準備に携わる。勤務館では、鹿本図書館〈現山鹿市立ひだまり図書館〉が子どもの読書活動優秀実践図書館文部科学大臣表彰を、くまもと森都心プラザ図書館がLibrary of the Year2015優秀賞、地方創生レファレンス大賞の各賞、Bibliobattle of the Year2017優秀賞等を、泉大津市立図書館がLibrary of the Year 2024優秀賞を受賞。人間文化研究機構基幹研究プロジェクト連携研究員、国立歴史民俗博物館共同研究員、大阪府社会教育委員。 |
【開催概要】 | |
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開催日 | 2024年11月28日(土) |
時間 | 18:00〜19:40(開場17:30) |
会場 | 大阪府立中之島図書館3階 多目的スペース |
講師 | 釈徹宗(如来寺住職・相愛大学学長) 河瀬裕子(泉大津市立図書館シープラ館長) |
受講料 | 2,500円(小学生以下1,500円) |
定員 | 100名 ※会場のみの開催です(オンライン受講はありません) |
主催 | ナカノシマ大学事務局(株式会社140B) |
企画協力 | 大阪府立中之島図書館(指定管理者ShoPro・長谷工・TRC共同事業体) |
【会場】 | |
大阪府立中之島図書館 |
ご参加までの 流れ |
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ナカノシマ大学応募規約
次回のナカノシマ大学講座
- ●2024年12月19日(木)18:00〜(予定)
- 「大阪にオーケストラを! 江戸っ子指揮者・朝比奈隆、冒険の日々(仮)」
- 講師:岩野裕一(音楽ジャーナリスト・実業之日本社代表取締役社長
- 島民 最終号(2021年3月号)
「月刊島民のつくり方」 -
いきなりだけど「島民」は今回がラスト。これまでの歴史をふり返りつつ、これからも中之島を楽しむヒントをお教えします!