ナカノシマ大学2024年11月講座 Special
不思議な「阪堺沿線文化」を知る①
天王寺駅前から我孫子道まで

19世紀に走り始めて、もう125年!
大阪でも堺でもない「阪堺文化」エリアの謎。
講 師:陸奥賢(観光家、コモンズ・デザイナー)
大正9年(1920)、住吉に設立されたツバメ印のニットーレコード(『大大阪営業大観』より)
20世紀初頭、帝塚山で誕生した摂津酒造の広告(『住吉区誌』より)
昭和10年(1935)創業、住吉の洋食店[やろく]の暖簾。作家や棋士が贔屓だった(住吉停留場)
阪堺電車が走り始めたのは、地下鉄が登場する30年以上も前の明治33年(1900)。大阪市内各所にタワーマンションが乱立する現在でも、この沿線はちょっと違う、のびのびとした空気が漂っています。その心は? オダサク、梶井基次郎、伊藤静雄、庄野潤三など近代大阪を代表する作家ゆかりの地で、国産ウイスキー発祥に繋がる摂津酒造や、「道頓堀行進曲」で有名なニットーレコードなど大阪の近代産業が産声を上げた地でもあります。文学・音楽・そして郊外田園都市の草分けでした。
「住吉さんに行くチン電」の顔だけではない、上町台地南部を走る「阪堺沿線文化」の豊かさを、陸奥賢さんの「目からウロコ」の講義で味わっていただき、次の休日にはぜひ電車に乗って、まち歩きを楽しんでください。
〈講師・陸奥賢さんからのメッセージ〉
阪堺電車の大和川以北、大阪市側の沿線周辺は非常に独特の都市文化圏を形成しています。「天下の台所・大阪」や「黄金の日日・堺」は古くからの商業都市ですが、「阪堺」はそうではありません。
大阪、堺両都市の人口が爆発的に増大し、拡大・拡張される中から生まれてきたもので、阪堺エリアこそは近代大阪を象徴する新興都市といえます。まだ何者でもない若者たちが大勢集まり、次の時代を切り開くパイオニア、旗手になっていった、そんな進取気鋭の土地でもありました。
沿線生まれの陸奥賢が、偉大なる沿線周辺の先人たちの歴史、文化、物語を掘り下げてご紹介します!
紅葉の万代池公園(帝塚山三丁目停留場)
帝塚山住宅地(『新しい日本』より)
帝塚山住宅地(大阪府高等学校地理研究会『大阪』より)
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むつ・さとし 観光家、コモンズ・デザイナー、社会実験者。1978年大阪・住吉生まれ、堺育ち。2007年に堺のコミュニティ・ツーリズム企画で地域活性化ビジネスプランSAKAI賞受賞。2008~13年大阪あそ歩プロデューサー。大阪七墓巡り復活プロジェクト、まわしよみ新聞(読売教育賞最優秀賞受賞)、死生観光トランプなどを手掛ける。2023年4月より福島県の「いわき時空散走」プロデューサー。著書に『まわしよみ新聞をつくろう!』(創元社)。大阪市立生涯学習センターで「大阪の魅力発信コース」主任講師を務める。ナカノシマ大学は3回目の登壇。 |
【開催概要】 | |
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開催日 | 2024年11月7日(木) |
時間 | 18:00〜19:40(開場17:30) |
会場 | 大阪府立中之島図書館3階 多目的スペース |
講師 | 陸奥賢(観光家、コモンズ・デザイナー) |
受講料 | 2,500円(小学生以下1,500円) |
定員 | 60名 ※会場のみの開催です(オンライン受講はありません) |
主催 | ナカノシマ大学事務局(株式会社140B) |
企画協力 | 大阪府立中之島図書館(指定管理者ShoPro・長谷工・TRC共同事業体) |
協力 | 阪堺電車 |
【会場】 | |
大阪府立中之島図書館 |
ご参加までの 流れ |
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ナカノシマ大学応募規約
次回のナカノシマ大学講座
- ●2024年11月28日(木)18:00〜(予定)
- 「祝・懐徳堂300年(ナカノシマ大学15年)! 本と学びの場をつくる楽しさ」
- 講師:釈徹宗(如来寺住職・相愛大学学長)+河瀬裕子(泉大津市立図書館シープラ館長)
- 島民 最終号(2021年3月号)
「月刊島民のつくり方」 -
いきなりだけど「島民」は今回がラスト。これまでの歴史をふり返りつつ、これからも中之島を楽しむヒントをお教えします!