
2人の大阪人が繰り出すスイングは
日本のポピュラー音楽を決定的に変えた
講 師:輪島裕介(ポピュラー音楽研究家・大阪大学大学院人文学研究科音楽学研究室教授)
輪島裕介さんの著書『昭和ブギウギ 笠置シヅ子と服部良一のリズム音曲』の派手ポップな帯には二人の姿が(写真提供/笠置シヅ子資料室・服部音楽出版)
「ラッパと娘」「センチメンタル・ダイナ」「アイレ可愛や」……そして一連の「ブギウギ」。朝ドラから流れてくる、聴いたことがなかった歌をいつの間にか口ずさんでいます。その歌が流行っていた当時、拍手を贈るだけだった観客も、いつしか立ち上がって踊りだしました。そんな魔力の源泉は、作曲家・服部良一と歌手・笠置シヅ子のコンビ。その影響力は「レコードが何枚売れた」といった「流行歌」の物差しでは決して測れない、日本ポップス史上、画期的な大事件でもありました。
服部良一が頭角を現した昭和初期の道頓堀(大阪市立中央図書館所蔵)
笠置シヅ子は大正区・南恩加島小学校の卒業生(同校HPより)
それを担った二人の足跡と時代背景、そして大阪独特の「地場の力」について、ポピュラー音楽研究の第一人者で、『昭和ブギウギ 笠置シヅ子と服部良一のリズム音曲』(NHK出版新書)の著者である輪島裕介さんにたっぷりと紹介していただきます。輪島さんは2013年4月以来のナカノシマ大学登壇。どうぞお楽しみに!
〈講師・輪島裕介さんからのメッセージ〉
大阪の巷が育んだ服部良一と笠置シヅ子という2つの才能と、二人が生み出した歌と踊りの魅力について、近世から近代を貫く水都大阪の中心地のひとつである中之島でたっぷりと語り尽くします。さらにキダ・タロー、ヤンシー&マリコンヌまで、服部・笠置から連なる大阪の近代音曲の系譜にも言及したいと思います。というか近代音曲って何? と疑問に思った方もぜひご参加ください!

◎講座当日、大阪府立中之島図書館のミュージアムショップでは、著書『昭和ブギウギ 笠置シヅ子と服部良一のリズム音曲』(NHK出版新書)を販売します。
輪島裕介(わじま・ゆうすけ) 大阪大学大学院人文学研究科音楽学研究室教授。1974年石川県生まれ。専門はポピュラー音楽研究、近現代音曲史、アフロ・ブラジル音楽研究、非西洋地域における音楽の近代化・西洋化に関する批判的研究。著書に『踊る昭和歌謡 リズムからみる大衆音楽史』(NHK出版新書)など。『創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』(光文社新書)で第33回サントリー学芸賞、国際ポピュラー音楽学会賞を受賞。音楽史観の90度転回を目指し、危険思想を愉快に語る音楽学者。 |
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【開催概要】 | |
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開催日 | 2024年1月30日(火) |
時間 | 18:00〜19:30(開場17:30) |
会場 | 大阪府立中之島図書館3階 多目的ホール |
講師 | 輪島裕介 |
受講料 | 2,000円 |
定員 | 60名 ※会場のみの開催です(オンライン受講はありません) |
主催 | 大阪府立中之島図書館(指定管理者:ShoPro・長谷工・TRC共同事業体) |
企画協力 | ナカノシマ大学事務局(株式会社140B) |
【会場】 | |
大阪府立中之島図書館 |
ご参加までの 流れ |
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ナカノシマ大学応募規約
次回のナカノシマ大学講座
- ●2024年2月27日(火)18:00〜
- 「生きるのヘタ! だから落語はおもしろい(仮)」
- 講師:細川貂々(マンガ家) パペット落語=笑福亭鶴笑「あたま山」 聞き手:髙島幸次
- 島民 最終号(2021年3月号)
「月刊島民のつくり方」 -
いきなりだけど「島民」は今回がラスト。これまでの歴史をふり返りつつ、これからも中之島を楽しむヒントをお教えします!