
大阪のシンボルストリート「御堂筋」をお題に、
講演と落語の強力2本立て!
講師:釈徹宗(如来寺住職・相愛大学学長)
落語:林家染雀(落語家)
大正時代の淀屋橋交差点と淀屋橋筋(大阪市立図書館所蔵)
「淀屋橋筋」と筋違いの「御堂筋」を拡張してメガ「御堂筋」が誕生(同上)
明治末期の北御堂。写真の右側が現在の御堂筋(同上)
大阪では地下鉄の9割は「幹線道路の下を走る」という、他の都市にはない形で発展してきました。その第1号が御堂筋線。地下鉄開通工事とセットで「御堂筋」が造られました。幅40mもの巨大道路を、商家が建ち並ぶ船場の真ん中を切り開いて造成されたのです。
「旦那(だん)さん、御寮(ごりょん)さん、番頭はん、丁稚どん」の世界に生きる船場商人がなぜ船場の景観を破壊するような大工事を受け入れて立ち退きに応じたのか?
釈先生はその理由を「御堂さんの屋根が見えるところで商売に励んだ浄土真宗門徒の“合理的精神”と“進取の気性”ゆえ」と見ています。それはどのようなものだったのか?
また、新しい大通りの命名の際に、元々の「淀屋橋筋」ではなく、大阪市の土木課長らが天皇行幸にちなんで提案した「御幸通り」でもなく、なぜ今の「御堂筋」に落ち着いたのか? 即決した当時の大阪市長・關一(せき はじめ)のセンスに対する釈先生の評価にも注目です。
後半は、息子がキリスト教信者になった旦那(真宗門徒)の嘆きを描く落語「宗論」を林家染雀師匠が演じます。師匠は「叔父師匠の林家染語楼から教わりました。染語楼は先年亡くなられた三遊亭円楽師匠から、円楽師は柳家権太楼師匠から、権太楼師も誰かから……という具合に引き継がれていきます。ある場所での口演が釈先生のお目に留まり、今回の機会を得られました。先人への感謝はしきりであります」と語ります。お楽しみに!
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釈徹宗(しゃく・てっしゅう) 相愛大学学長。宗教学者。浄土真宗本願寺派如来寺住職。NPO法人リライフ代表。宗教思想や宗教文化の領域において、比較研究や学際研究を行っている。論文「不干斎ハビアン論」で第5回涙骨賞。著書『落語に花咲く仏教 宗教と芸能は共振する』(朝日選書)で第5回河合隼雄学芸賞。また第51回仏教伝道文化・沼田奨励賞を受賞している。近著に『喜怒哀楽のお経を読む』(同)など。ナカノシマ大学での講座を書籍化した著書に『おせっかい教育論』『大阪の神さん仏さん』(いずれも共著・140B)がある。 |
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林家染雀(はやしや・そめじゃく) 八尾市出身。大阪大学文学部美学科を卒業し、平成4年(1992)林家染丸師匠に入門。音曲噺や芝居噺を得意とする。平成14年なにわ芸術祭新人賞、平成29年度第72回文化庁芸術祭優秀賞、第12回繁昌亭大賞受賞。主な会に「林家亭 染雀花舞台」「花丸・染雀二人会」がある。インドネシア語にも堪能。 |
◎当日は釈徹宗先生の著書を販売いたします。
【開催概要】 | |
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開催日 | 2023年5月31日(水) |
時間 | 18:00〜19:45(開場17:30) |
会場 | 大阪府立中之島図書館3階 多目的ホール |
講師 | 釈徹宗 |
落語 | 林家染雀 |
受講料 | 2,500円 |
定員 | 100名 ※会場のみの開催です(オンライン受講はありません) |
主催 | 大阪府立中之島図書館(指定管理者:ShoPro・長谷工・TRC共同事業体) |
企画協力 | ナカノシマ大学事務局(株式会社140B) |
【会場】 | |
大阪府立中之島図書館 |
ご参加までの 流れ |
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ナカノシマ大学応募規約
- 島民 最終号(2021年3月号)
「月刊島民のつくり方」 -
いきなりだけど「島民」は今回がラスト。これまでの歴史をふり返りつつ、これからも中之島を楽しむヒントをお教えします!