21世紀の懐徳堂プロジェクトとは?
大阪の街には、「市民が学ぶための場所を自分たちでつくる」という美風がありました。その好例は、江戸時代に生まれ、中之島にもゆかりが深い「懐徳堂」です。現在の大阪文化の形成にも大きな役割を果たした懐徳堂は、享保9年(1724)、「五同志」と呼ばれた富裕な町人たちが自らの研鑽と後身の育成のために建てた学問所です。明治2年(1869)にその歴史を閉じるまで、街の“市民大学”として多くの人々に親しまれてきました。
この懐徳堂を源流とする大阪大学では社学連携事業として連続講座やセミナーなどを行う「大阪大学21世紀懐徳堂」を推進しています。また、このような「市民が学ぶための場所」を広げていく動きは財団法人大阪21世紀協会による街なかワークショップ事業「大阪カルチャークラスター!!」にも見られます。さらに、大阪大学が中心となり、国立国際美術館をステージとして若手アーティストに発表の場を提供し、そこで地元企業とのマッチングを図る「中之島アートアッセンブリー」もスタートしようとしています。「月刊島民ナカノシマ大学」もこうした「21世紀の懐徳堂プロジェクト」の一環として展開していきます。
- 島民 最終号(2021年3月号) 「月刊島民のつくり方」
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いきなりだけど「島民」は今回がラスト。これまでの歴史をふり返りつつ、これからも中之島を楽しむヒントをお教えします!