ナカノシマ大学2024年12月講座
大阪にオーケストラを!
江戸っ子・朝比奈隆の冒険

威厳と謙虚さを兼ね備えた人柄で、
「親分」「おっさん」と親しまれた大指揮者
講 師:岩野裕一(編集者・音楽ジャーナリスト/実業之日本社代表取締役社長)
ベートーベン、ブラームス、ブルックナーを十八番とした
マエストロ朝比奈隆の部屋(中之島図書館で2017年4月に開催された特別展「大阪フィルと朝比奈隆」にて)
カラヤンもバーンスタインも歴史に残る指揮者ですが、亡くなる93歳まで大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽総監督・常任指揮者を務めた朝比奈隆(1908〜2001)は、彼らとは違った意味で偉大な指揮者です。その心は「新しい土地(大阪)でオーケストラを立ち上げ、半世紀以上(現在も)継続し、楽団員が音楽で生活できるようにマネジメントした」こと。
指揮台に立つと「みんな本気で音を出す」というカリスマでしたが、楽団の経営者としても並ぶ者のない偉業を成し遂げた東京人は、なぜ大阪を「生涯のホームグラウンド」にしたか。
講師は、人間味あふれる大指揮者の晩年を精力的に取材し、朝比奈隆に関するいくつかの著書もある、編集者で音楽ジャーナリストの岩野裕一さん。巨匠の意外なエピソードもお聞き逃しなく。
〈講師・岩野裕一さんからのメッセージ〉
今年2月に逝去した小澤征爾が「世界のオザワ」ならば、大阪フィルの創設者・朝比奈隆はさしずめ「日本の朝比奈」です。これは決して、日本が世界に劣るという意味ではありません。若き日にオーケストラの虜(とりこ)となり、それを根づかせる地に大阪を選んだ朝比奈は、西洋に追いつこうとするのではなく、日本人の「深さ」で勝負したのです。93歳で亡くなるまで生涯現役を貫いた朝比奈が、大阪に残したものは何か。一緒に見ていきましょう。
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いわの・ゆういち 1964年東京生まれ。編集者・音楽ジャーナリスト。株式会社実業之日本社代表取締役社長。著書に、朝比奈の満洲時代を掘り起こした『王道楽土の交響楽 満洲―知られざる音楽史』(音楽之友社/第10回出光音楽賞受賞)、『朝比奈隆 すべては交響楽のために』(春秋社)などがある。自らファゴットも吹く。 |

◎会場では、岩野さんの著書『朝比奈隆 すべては交響楽のために(DVD付)』を販売します(春秋社・3,300円)
【開催概要】 | |
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開催日 | 2024年12月19日(木) |
時間 | 18:00〜19:40(開場17:30) |
会場 | 大阪府立中之島図書館3階 多目的スペース |
講師 | 岩野裕一(編集者・音楽ジャーナリスト/実業之日本社代表取締役社長) |
受講料 | 2,500円(小学生以下1,500円) |
定員 | 100名 ※会場のみの開催です(オンライン受講はありません) |
主催 | ナカノシマ大学事務局(株式会社140B) |
企画協力 | 大阪府立中之島図書館(指定管理者ShoPro・長谷工・TRC共同事業体) |
協力 | 公益社団法人 大阪フィルハーモニー協会 |
【会場】 | |
大阪府立中之島図書館 |
ご参加までの 流れ |
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ナカノシマ大学応募規約
次回のナカノシマ大学講座
- ●2025年1月16日(木)18:00〜(予定)
- 「焼酎と大阪、その意外な歴史(仮)」
- 講師:黒瀬暢子(焼酎プロデューサー/「黒瀬杜氏」子孫)
- 島民 最終号(2021年3月号)
「月刊島民のつくり方」 -
いきなりだけど「島民」は今回がラスト。これまでの歴史をふり返りつつ、これからも中之島を楽しむヒントをお教えします!